前後のスプロケットの歯の数(丁数)を変更することによって変速比が変わり、最高速重視にする、または加速重視にする、といった味付けの変更ができる。自転車のギアチェンジを思い出してもらうとわかりやすいが、前側スプロケット(ドライブスプロケット)を、純正丁数より、少なくすると加速力が鋭くなり、その分同じ速度で走った時のエンジン回転数は高くなる。逆に丁数を多くすると、最高速重視になり、同じ速度で走った時にエンジン回転数は低くなる。リアスプロケットを変更すると、その逆のことが起きる。つまり、リアスプロケットの丁数を多くすると加速重視になり、丁数を少なくすると最高速重視となる。よくあるのは、1速がローギア過ぎて発進後のエンジン回転数がすぐに上がってしまい、2速へのシフトチェンジがせわしないので、フロントスプロケットを大きく、リアスプロケットを小さくして1速でもう少し引っ張れるようにしたり、高速道路で6速の回転数が高い場合に、回転数を低くするためにフロントスプロケットを大きく、リアスプロケットを小さくする。もしくは、ウィリー等アクロバットな事をしたり、ジムカーナ等で鋭い加速が欲しい時に、フロントスプロケットを小さく、リアスプロケットを大きくする。
スプロケット交換の際に注意するべき点は、スプロケットを大きくする場合はチェーンの長さが足りなくなる場合があることと、フロントスプロケットを大きくする時はクランクケースにチェーンが当たってしまう場合があること、フロントスプロケットからスピードを検知している場合はスピードメーターがずれること。
スプロケットの丁数変更やチェーンサイズ変更の際の、速度の変わり方やチェーンの長さがどの程度変わるか調べるにはXAMのWEBサイトを参照するとエクセルによるシミュレーションができる。
実際に数値を入れてみればわかるが、フロントスプロケットはリアスプロケットの約3倍回転しているので、フロントスプロケット1丁変更する事は、リアスプロケット3丁分の効果に値する。フロントスプロケット1丁分であればチェーン長さを変更しなくてよい場合が多いので、お試しであれば、まずフロント1丁の変更からスタートするとよい。車種にもよるが500回転弱は変わる。
また、リアスプロケットの奥には、スプロケットやチェーンとリアタイヤの間で衝撃を緩和するためのハブダンパーというゴムのブッシュがホイール内に収まっている。走行距離が多いと、ハブダンパーも消耗し、ギアを入れた時にガチャンと大きな音とショックが発生したり、アクセルのオンオフでギクシャクして走りにくいといった症状が現れる。停車中にリアスプロケットを回転方向に手で回そうとしてみて、3mm〜5mm動くようならかなりヘタっている。大した金額ではないが、予め純正部品を取り寄せておく必要があるので、リアタイヤかリアスプロケットを交換する際には同時にチェックしてみた方がいい。